メゾンめそーど エントリー13の恐怖


 ダイアリ13日目はホテルのリネン室に倣い、リンク置き場か、いっそ空欄にしてしまおうかなとも考えていたのだけど、まあぐずぐず書いてみようと きっかけのミューズならぬメデューサは、不特定の書き込みだったりします


 きっかけといえばフジ で、ラテ欄「私どもが到底看過できない違法な配信により、世界中で人気沸騰のはっぱ隊今夜限りの大復活! ON登場でスタジオ騒然?! 一同涙の・・・」
 うん、ひどい このまま突き進もう


 メソッドに関しては「演技メソッド」が先ずありきで――ストラスバーグ夫妻のやつ、高校時代に愛読していた思想社の映画ハンドブックで知った 最高の生徒はマーロン・ブランドで女優ではモンローだったとか、スタジオの講師には『荒野の七人』の敵ボスがいたとかね その後もスコセッシの旅行記マイケル・ケインの演技論を(読み物として)楽しんできたもので、なんとなく抵抗があってその言い回しを避けてきた 「狭義体系」とか無理やりw
 しかし今回は会衆もすなるメソッドを――シャドーとかツリーとかホノメカシとかワラニンギョーとかカミオカとかミヤザキ(ハヤオではなくテツヤの方 なるほどおっしゃることはごもっとも、ただ、○○氏はその○○を○○と批判している これについてはどう? つうやつ けっ、セバスチャン博士のぱちもんが)とか、ソウサイ、ソウサツ、ソウタイ、ソウテイガイ、随意に規定される時間と空間、チラシウラ、雑多ぶち込んで作文してみましょうと メタも扱わないつもりでしたが(物語でも作家自身が顔を覗かせると世界がこぢんまりしてつまらなく思うほど)、13階なのでずんずん分け入る けれどたぶん2アウトで転がし、サード方面まっしぐらに駆け出すぐらいには誤用しているはず(ほら、もう始まってますよ)
 事変ですらないので、メソッドを通した正常な値を返せない場合もあります(Quarantineとか、由緒ある言葉があっけなく電算機、IT用語に転用されちゃうのよね この種の乗っ取りで一番驚き、げんなりしたのは”ユビキタス” 娘のように大切にしていたのになあ) だいたい陣営も各国協定も兵器の仕様もわからないのでプランの立てようがない ゲリラ戦でもなく、侵攻に備えて街中の交通標識を逆に挿げ替えるストライキ(いたずら)程度のもの クレイモア氏考案なる「真意が伝わっておらず実に遺憾、是非は後年の歴史家に任せる」装置だけが頼りなのです

「誰でもない私」が「生きてるだけで丸儲け」、「みんながみんなでみんないい」に気付く 到達を変容に、意識の移ろい、観念の冒険を「死」や「終焉」で飾った第二の文章を、あざとい、比べて騒々しいと判じる人がいるわけね フム バスローブ姿の賢者風が患者に葉冠を被せる ハテ? 米国が行当たりばったりの外交政策の一切を、傍論も留保も注釈もなしに反省するという「正論」、その声明にテロリストは耳を傾けるだろう ただ政府にも議会にも正論を吐く度量がないだけ テロリストは蜘蛛型異星人ではないのに 「取り扱い注意! 噛み癖あります」と、プロフィールに揚々と掲げる女性はネット上では少なくない しかし切れたナイフ(出川哲郎)を標榜する男性は寡聞にして覚えがござらぬ  いやいや、たとえ「自尊心」等々生硬い言葉が飛び交っていようとも所詮はネタ、楽しむべし 仕事トチっても怒らんけど、ゴルフ遅れてくるやつ腹立ってしゃーない、若手には真剣に遊べといつも説教してんねん俺 更にRPGの黒い森を行く おお、スズダル、 彼方に空電が! おお!おお! 五千人のヴァーチャル小学生と共に「忠誠の誓い」の唱和ができる電脳世界! 空電じゃありません、艦長 あれは七月の花火だったのです 秩序は制約に、規律は呪縛となり、誠実さは服従と悪行となり、

 途中で新聞のコラムで読んだ大石静の半生――周囲に、人に恵まれた時代だったと回想するであろう彼女の二十代を、なぜか「苦闘」と見出しがつけられていた――を差し込もうと考えたのだが、料理のレシピをまぎれこませた「二流のSF作家」(浅田彰)のギャグのパクリは自粛しました 独立記念日の小学校の講堂風景を疑似体験できるという愛国サイトのアイデア元はルグィン、最後の一節は腹心スポックのセリフの援用ではなく、ファファードが舌打ち、マウザーが憎んだランクマーに棲息する魔導師の甘言 魔術師に限らず――ジャンリュックが顔をしかめ、ヨブが悪魔に嘆いたごとく――預言者、大いなる者が授ける訓戒は、うんざりするほどアンフェアで、後々面倒を引き起こすのが相場みたいですね

 これで終わり 読後、吐き気がすればまっとうかと
そうでしょ? ね、マーチン先生(You, Doctor Martin)