2011-01-01から1年間の記事一覧

コトシのゴサツ

ドゥブレ『幽霊侯の残』 中世フランスの女性「化」学者と夫の徴税吏、妻の愛人、小氷期ヨーロッパの苛酷に暮らす三者の書簡体小説。自己言及のパラドックスを当事者が解明するのが新機軸。禅問答のような局面から展開するFブラウンのSFのようで、懐かしく…

「27日後」の余禄

暴力装置発言に関連して引用されたウェーバーの『職業としての政治』 政治家稼業など一片も頭に浮かばなかった自分は、名物記者列伝等では自慢げに語られる「対象に踏み込まずには情報を得られない――とはいえ、接近する程に、親しくなる程その情報は出せなく…

余禄の余禄BD、或いは500マイルの彼方へ

http://togetter.com/li/113215のブックマークと いくつかまとめたhttp://h.hatena.ne.jp/d-ff/225882353252080546を再掲、加筆したもの R・A・ラファティ 子供たちが駅舎の時計、カウベル、叔母さんのマイセン、インディアン墓地から掘り出した白骨等で水分…

15日後

二週間が過ぎた 世論は平常運転に戻ったのかもしれぬ(朝生は見なかったが) 物量に勝る攻勢隊はすさまじく、消費税率アップは法人税増とセットが常道との論調が一夜でひっくり返った解説者もいたぐらいだからね 自民谷垣党首のエネルギー政策転換への言及が…

冬の蝶、赤い卵

予定していた「麗しのクレア」はまたいつか これはむかしむかしの話 公共事業の抑制を口にすれば「日本をスラムにするつもりか」と一蹴された時よりずっと前、吉井議員が番組で哄笑される以前、中学生が「規制緩和」という言葉を覚える以前の話 原子力問題――…